わたしの写真で出来ることはなんだろう。

ふと、「どんな状況でも、子どもたちの頭上には青空がある」という、ポール・ニザンの小説「アデンアラビア」のワンシーンを思い出しました。どんな状況の中でも、子どもたちには明るい未来、夢がその先にあることを伝えよう、伝えたいと思いました。

 

そこで、3.11を境に、環境が変わった日本の多感な子どもたちが、なにを失い、なにを得て、未来へつなげているのか。東北を中心に日本の子どもたち77人(14~19歳)の「夢」を集めました。

 

取材を始めると、被災経験をしたからといって、彼らは絶望せず、夢を失っていませんでした。被災経験をしたことで、子どもたちは現実と向き合い、夢が明確になりました。未来を信じて両手を広げ、夢に向かう彼らの笑顔は眩しい限りです。子どもたちの「夢」を写真とインタビューで多くの人に知ってもらいたい、応援してもらいたい、その一心で撮影取材しました。

 

パリ在住の友人たちが、ヨーロッパの方たちに東日本大震災を忘れないで欲しいという気持ちを込めて、震災直後、手作りの赤いミサンガで支援活動を2011年よりはじめました。世界の著名人が多く参加されたアソシエーション「KOKORO11.3.11」。遠くからわたしの撮影を見守り、参加した日本の子どもたちにミサンガを贈ってくださった「KOKORO11.3.11」に心から感謝しています。

 

多くの方のご協力により、FUJIFILM主催「30,000人の写真展」で「Dream Linking☆ つなぐ夢、千年忘れない」写真展を全国で開催し、 朝日新聞出版より写真集も刊行。「KOKORO+ANJU」写真展をパリでも開催し、皆さんに子どもたちの力を知って頂きました。

子どもだった彼らの夢はまだまだ続きます!

 

                            写真家 安珠 

★「KOKORO11.3.11」のミサンガ販売は2016年いっぱいで終了となりました★

多くの方にお求めいただき、本当にありがとうございました!

http://www.kokoro11311.com 

 ★写真展「2016 Dream Linking ★つなぐ夢、千年忘れない」(2/29〜3/14)会場「Gallery and Cafe330」で日本初の販売もしました。